◇地道な努力が実を結ぶ
11月28日~12月1日に愛知県で開かれた「第52回技能五輪全国大会」の左官職種で金メダルに輝いた。
「想像力と微妙なこてさばきを要求される難しい課題だったが、練習の成果を出すことができた」と受賞の喜びを率直に語る。
左官職種には、全国から女性1人を含む13人が出場した。課題は、1800×1800ミリ(厚さ12・5ミリ)のボード内に焼石こうで三つの枠を作り、枠の中を左官の自然材料を使って、各自自由な壁を表現する。
本番では8種類のこてを使い分け、絵柄の部分には名古屋のシンボル、金のしゃちほこを描いた。
愛知県立緑丘商業高校を卒業し、水道設備工事に従事。その際に左官の仕事に魅せられたという。
愛知県春日井市の左官工事業、イワタプラスターに入り、4年の実務経験を持つ。2級左官技能士の検定試験で抜群の成績が評価されたのが、全国大会出場のきっかけとなった。
毎日仕事が終わったあと、疲れた体にムチを打ち、練習に励んだ。失敗を繰り返す中で、腕を上げていった。「誰からも認められる職人」を目指す。
今月下旬に結婚する。三つ年下の彼女に「金メダルを獲ったらプロポーズするとひそかに決めていた」。
愛知県出身、来年3月に24歳。来年8月にブラジルで開かれる第43回技能五輪国際大会には年齢制限で出場できないが、かけがえのないメダルを手に入れた。(さかいり・りゅうじ)
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