◇連鎖型再開発でスポーツ施設など再編◇
東京都の新宿、渋谷、港の3区にまたがる神宮外苑地区の街づくりが本格的に動きだす。
同地区の関係権利者である明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事、三井不動産の4者は2月25日に基本協定を締結。都がまとめた「まちづくり指針」の実現に向けた施設再編の事業計画などを検討する。施設整備は民間による市街地再開発事業の手法を想定する。
2018年11月に都が策定したまちづくり指針は、神宮外苑地区地区計画の区域(約64・3ヘクタール)のうち、地区整備計画が策定されていない約40・6ヘクタールが対象。2020年東京五輪・パラリンピック後を見据えた街づくりの目標や誘導する機能などの方向性を示した。区域内には明治神宮が所有する明治神宮野球場、JSCが所有する秩父宮ラグビー場、伊藤忠商事の東京本社などが含まれる。
同指針によると、既存の神宮第二球場と秩父宮ラグビー場の周辺を「大規模スポーツ施設」に位置付け、段階的に整備する「連鎖的な建て替え」を進める。明治神宮野球場付近は公共広場とする。伊藤忠商事の東京本社周辺は業務や商業機能の集積エリアとした。
現在想定されているスケジュールは最初に神宮第二球場を解体する。跡地に新ラグビー場を整備した後、秩父宮ラグビー場の解体し跡地に新野球場を建設する。既存の球場とラグビー場は五輪期間中、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が使用することなどから、東京五輪終了後をめどに着工する方針だ。
神宮外苑地区の街づくりについては、15年4月に関係権利者と都が基本覚書を交わし、街づくりに向けた検討を進めてきた。
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