2019年3月25日月曜日

【回転窓】別れのいちご

甘味と酸味が絶妙にバランスし、みずみずしくて果汁たっぷりのいちご。品種ごとにおいしい食べ方があるという。へた側から食べ始めて甘味の強い先を最後に味わうのが王道ながら、丸ごとほうばって甘味と酸味を口の中で同時に楽しむ食べ方がいい品種もあるそうだ▼市場に出回るようになって3年目。千葉県が開発したオリジナル品種のいちご「チーバベリー」がSNS(交流サイト)で話題と聞いた。晴天が続くほど甘味が増すのが特徴で、県は王道の食べ方を推奨している▼「40年の会社生活から離れ、3月末にて定年退職することになりました」。お世話になった舗装会社の技術者から、別れの便りをいただいた。技術発表会の企画・進行役を担い、長い現場勤務の経験を生かして後進の育成に励んでおられた▼いちごが旬を迎え、別れと出会いの季節になった。「ありがとうございました」。大勢の仲間に温かい言葉で職場から送り出される人が建設業各社にもおられよう▼幸福な家庭-。たくさんの実がなるいちごの花言葉の一つにあやかって、退職される方々がこれからも幸せな日々を過ごされるよう願いたい。

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