10数年前、ある企業の方から本業とは別の「2枚目の名刺」を持つよう勧められたことがある。団体や個人をサポートするボランティア、または趣味や幼いころからの夢をかなえるためのライフワークでなど、2枚目の名刺を持つとすればそれぞれの個性がよく表れるだろう▼当時はワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)が注目のキーワードになり始めたころ。調和の取れた働き方や生き方をどう実現していけばよいのかと、社会や職場、個人も手探りだった▼今もそうした状況に大きな変化はないとの見方もある。だがWLBの実現が急務なことは間違いなく、「やるかやらないか」と迷っている時ではない▼働き方を工夫しても残業ゼロや有給休暇の完全取得を実現するには難題が多い。ただ自らの意思と行動で休日の過ごし方を変えることはできる。生活が充実すれば人脈やアイデア、スキルが得られ、仕事の質と効率も高まる。WLBとはそんな好循環を生むために必要な取り組みと捉えるべきだろう▼自分ならどんな2枚目の名刺を持ちたいと思うか-。そう想像することも変化のきっけになるのかもしれない。
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