2022年9月8日木曜日

建設技術研究所/大気汚染物質濃度予測サービス開始、19時間先まで定量予測

 建設技術研究所は7日、AIを活用した再現性の高い大気汚染予測モデルに基づき、局地的、短期的な大気汚染物質濃度の情報提供サービスを開始したと発表した。汚染物質が滞留しやすい、高層ビルなどに挟まれた道路空間にも適用できるのが特長。汚染物質の発生・拡散傾向などを、19時間先まで定量的に予測できる。今後は道路交通管理者などを対象にサービスを提供し、効果的な交通需要マネジメントの運用につなげる。
 同社は常時観測されている大気汚染物質濃度などの公表データを基にAI予測モデルを構築。局地的な大気汚染物質濃度の変動を高精度に再現した。予測モデルは大気汚染物質濃度を観測・公表している全地点の汚染物質の発生、拡散傾向などを19時間先まで定量的に予測できる。
 予測精度は、12時間先までの1時間値で平均誤差0・01ppm以内。午前5時までの実測値と19時間先までの予測値を組み合わせた日平均値は、平均誤差0・005ppm以内の精度を確保した。
 今後は道路交通管理者などを対象に、市街地の交差点などの局地的、短期的な大気汚染物質の将来濃度の提供サービスを開始する。道路交通管理者は大気汚染物質の濃度予測に基づく交通需要マネジメントが運用できる。例えば高濃度が予測される日は沿道環境対策をしたり、迂回(うかい)誘導したりして汚染物質の過剰な排出を抑えられるようになる。
 自動車などが排出する大気汚染物質濃度の予測手法は従来、開放空間で大気汚染物質が十分に拡散することを前提としている。道路両側に高層ビルが並ぶ半閉鎖空間では適用が困難だった。



source https://www.decn.co.jp/?p=145893

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