五洋建設は12日、港湾工事などで基礎捨て石マウンドのならし作業が効率化できる水中歩行式ロボット「SEADOM-7」を建造したと発表した。8本の脚を持ち、レーキ(熊手)装置と重錘(じゅうすい)による締め固め装置を搭載。ICTを駆使し自動化施工を可能にした。波浪の影響を受けにくく、海象条件の悪い海域でも高い稼働率を発揮する。重錘落下機能を持つ水中作業ロボットは世界初という。
同社は1986年に水中歩行式捨て石ならし機の1号機を建造。これまでに5機建造し実績を重ねてきた。最新機は長さ18・5メートル、幅10・8メートル、高さ6メートルで重量(気中)は163トン。対象は1個当たり500キロ以下の石材で構成する基礎捨て石マウンドとなる。
レーキ装置で高精度に敷きならし、従来のローラー転圧方式に代わる重錘装置(水中重量18・1トン、底面積4平方メートル、最高落下高さ2メートル)で堅固に締め固める。水中ソナーでマウンドの形状や高さをリアルタイムに確認し、AIシステムを使って最適な重錘落下高さと回数を導き出す。
自動化施工技術として高精度なセンサーと自動制御システムを搭載。BIM/CIMクラウドから捨て石投入後の測量結果やマウンドの3D設計データを読み込み、平面的な凹凸の差分量を算出し、作業手順を計画・実行する。作業完了後、超音波センサーで計測したマウンドの3D出来形データをクラウドに出力すれば、リアルタイムの進捗(しんちょく)管理などが可能になる。
source https://www.decn.co.jp/?p=146034
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