セメント関連大手3社(太平洋セメント、UBE三菱セメント、住友大阪セメント)の2024年4~9月期の連結決算が12日、出そろった。太平洋セメントは、国内でのセメント値上げ効果や原価改善、米子会社のセメント・生コンクリート価格の引き上げ効果などにより増収増益。UBE三菱セメントと住友大阪セメントも、セメント価格の引き上げ効果により、連結ベースの営業利益が増収となった。
太平洋セメントの売上高は、前年同期比6・0%増の4436億76百万円。営業利益は105・0%増の363億89百万円となった。国内需要の減少によりセメントの販売数量が減少したが、セメントや固化材の販売価格の引き上げと原価改善により、営業利益が増加した。
UBE三菱セメントは、国内の環境エネルギー事業の販売数量減少や石炭価格の下落による外部販売の売り上げ減が影響し、3・4%の減収。営業利益はセメント価格の引き上げや、国内事業で熱エネルギー価格が低下したことでセメント事業の収益性が改善。28・7%の増益となった。
住友大阪セメントは、セメント事業や新材料事業の売り上げ減少などにより減収。営業利益は、セメント価格の引き上げに加え、石炭価格の低下もあり増益となった。
25年3月期の業績予想は、太平洋セメントと住友大阪セメントが、セメント需要の減少による販売数量の減少を理由に下方修正した。2社は売上高、営業利益、経常利益、純利益の全てを下方修正。太平洋セメントは北米での需要の停滞や、フィリピンの新ライン稼働の遅れなども影響するとした。UBE三菱セメントは、セメント価格の引き上げ効果により営業利益を上方修正。他を下方修正した。
セメントの国内需要減少に歯止めがかからない中、国土強靱化の推進や、防衛関係工事の増加などによる需要回復を期待する向きが強まりそうだ。
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168848
via 日刊建設工業新聞
0 comments :
コメントを投稿