大林組は、建物計画の初期段階で二酸化炭素(CO2)排出量削減効果と、コストの増減率を瞬時に比較検証できるシステム「カーボンデザイナー E-CO BUILDER(エコビルダー)」を開発した。計画地を地図上で指定し、仕様設定を切り替えて瞬時にシミュレーション。敷地や計画案の情報を基に、仕様や予算などの検討を支援する。
同システムは、CO2排出量予測システム「カーボンデザイナー」と建築物省エネ化設計ツール「ZEB Ready簡易評価システム」を連携させた。建築物の幅・奥行き・階数を指定することで、延べ床面積やZEB認定の基準ビルの数値などを算定する。
建築仕様、設備仕様を設定すると、基準ビルに対しての省エネ効果やCO2排出量の削減効果を算出。同時に基準ビルに対してのコストの変動も割り出す。
建築仕様は、メインファサード方向、ガラス種別、庇(ひさし)の有無、躯体の仕様を設定可能。躯体の仕様は、同社開発技術の低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」やハイブリッド木造といった低炭素型資材の設定もできる。設備仕様は、空調仕様、換気、照明、給湯に加えて、太陽光発電といった創エネ設備の有無を設定できる。
効果とコストの見える化で顧客の方針決定を支援する。シミュレーション結果は、建設時と建築物運用時のCO2排出量の削減効果、建設時のコスト、運用時の年間コスト、エネルギー消費性能(BEI)値として表示。各種仕様の設定を変更すると、瞬時にシミュレーション結果が算出され、さまざまなパターンでの検討が可能になることで、顧客の事業計画に基づいた迅速な方針決定を支援する。
現在、カーボンデザイナー エコビルダーはオフィスビルだけが対象。今後、開発を継続し適用される建物用途を拡大するとともに、カーボンニュートラルにつながるソリューションを拡充していく。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168904
via 日刊建設工業新聞
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