情報通信設備工事大手3社(エクシオグループ、コムシスホールディングス〈HD〉、ミライト・ワン)の2024年4~9月期決算が13日に出そろった。連結ベースで全社が増収営業増益。3社とも売上高と受注高が過去最高を更新した。社会的なデジタルシフトや再生可能エネルギー普及の進展に伴い、堅調に推移する国内需要を反映。ミライト・ワンは23年12月の国際航業の子会社化も寄与した。各社はDXによる業務効率化や事業体制の最適化により、さらに収益性を高めたい考えだ。
売上高を見ると、エクシオグループではエネルギー(電気、環境など)や公共基盤(鉄道通信、都市土木など)分野など都市インフラ事業の手持ち大型工事の進捗が寄与した。コムシスHDはNCC(ニュー・コモン・キャリア=NTTグループ以外の通信事業者)の不調を、NTTや社会システム関連事業がカバー。ミライト・ワンは発電設備やビル設備を担う環境・社会イノベーション事業の伸長が貢献した。
本業のもうけを示す営業利益は全社が増益。エクシオグループは通信キャリア事業でアクセス・モバイル分野の一体運営など利益率改善が奏功した。ミライト・ワンも既存事業のDX推進などで利益を伸ばした。
先行指標となる受注高は全社が増加。エクシオグループは半導体工場の電気設備や都市インフラなど幅広く受注して繰り越し工事高を大きく伸ばし、選別受注を強化するなどして収益性を高めたい考え。コムシスHDはNCCで受注を減らしたものの、NTTから着実に案件を獲得した。
各社は10Gインターネット光回線に向けた開通工事や都市部の通信品質対策工事などで通信キャリアの投資継続に期待を寄せる一方、成長分野への人員配置や事業体制の見直しによる効率改善により、収益確保に注力する方針。エクシオグループとコムシスHDでは通期の受注高見通しで前期比減を見通す。
今後は「25年には4兆円を超える」(エクシオグループ)と予測される国内データセンター(DC)市場の旺盛な需要を取り込むため、DC間相互接続やサーバーの設置など対応範囲の拡大を図る。
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168864
via 日刊建設工業新聞
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