鍵の修理・交換会社に「玄関に付ける安全な鍵は何かありますか」と聞いたことがある。会社のスタッフいわく。「ご近所付き合いが一番の防犯対策です」▼予想外の答えだが確かにその通りとうなずけた。高齢化に伴ってお年寄りの1人暮らしや空き家が増えると、住民同士の交流も以前のようにはいかない。今後も警戒が必要なのは高齢者を狙った強盗や詐欺などの犯罪だ▼先月には首都圏を中心に相次ぐ強盗事件を巡り、埼玉県内の事件で逮捕された容疑者が特殊詐欺事件にも関わっていたとして再逮捕されている。電話で息子に成り済まし、高齢女性から高額の現金をだまし取るなどした疑い▼犯罪被害を防ぐにはどうすればいいのか。一般社団法人日本防犯学校の梅本正行学長、桜井礼子副学長が監修した『シニアの命と財産を守る 実家の防犯110のコツ』(ナツメ社)は注意点などを分かりやすく解説している▼同書では今まで被害に遭わなかったので大丈夫だという根拠のない自信が、防犯対策への一歩を遠ざけてしまっていると指摘する。防災とも通じる大切なことは、自分事としてもしもにどう備えるかだろう。
from 論説・コラム – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=168578
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