新潟県の山古志地域を代表する古民家が新たな命を得て生まれ変わった-。北陸地方整備局は1日、越後丘陵公園(新潟県長岡市)里山ミュージアムの新たな目玉施設「越の里山館」の竣工式を現地で開いた。
式典には、来賓の長島忠美復興副大臣、菊田真紀子衆院議員をはじめ梛野良明国土交通省公園緑地・景観課長、野田徹北陸整備局長、施工を担当した大石組の大石保夫社長ら約60人が出席。来賓祝辞、山本義則北陸整備局国営越後丘陵公園事務所長による事業報告の後、テープカットとくす玉開披で竣工を祝った。
越の里山館は、木造2階建て延べ405・47平方メートル。10年前の新潟県中越地震で被災した山古志村(現長岡市)の旧家で明治10年代完成の星野家邸宅の部材を活用して建設した。
星野家は山古志村を代表する名家で邸宅は長岡市が歴史的建造物として保管、調査していた。それを、北陸整備局が譲り受けて里山ミュージアム内に移転・新築した。旧邸宅の面影を残しつつ、展示物の見学や休憩所での利用を考慮して大きな間取りとした。1階には昭和30年代ごろの茶の間を、2階には昔の越後の里山の暮らし、山古志地区でかつて盛んだった養蚕業を再現した展示物を配置している。
施工を担当した大石社長は「設計変更が多く苦労したが、旧家の面影を残す施設を仕上げることができ満足している。工事費は2億円ほどかかった」と話した。昨年7月発表の入札調書によると落札金額は8900万円、予定価格は9492万円だった。施設の設計はエーシーエ設計、修正設計は像設計事務所が担当した。
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