都市再生機構西日本支社は12日、JR大阪駅北側(大阪市北区大深町)に広がる「うめきた2期地区」の開発事業者募集で、三菱地所を代表とするグループ(計15者)を選定したと発表した。
区域中央部に設ける都市公園(4・5ヘクタール)を挟んで北側にホテルやイノベーション施設、プラットフォーム施設などで構成する超高層ビル2棟、南側にもオフィスやホテル、商業施設、MICE(国際的なイベント)施設などが入る超高層ビル2棟を建設。総延べ床面積は52万平方メートルに及ぶ。土地売買契約の締結は8月下旬を予定。20年9月以降に土地の引き渡しを行い、同10月から開発工事が順次スタートする。
開発事業者は土地譲受事業者9者(三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急電鉄、三菱地所レジデンス、うめきた開発特定目的会社)と、設計・運営事業者6者(三菱地所設計、日建設計、SANAA事務所、Gustafson Guthrie Nichol Ltd.、日比谷アメニス、阪急阪神不動産)で構成する。
2期地区は、先行開発地区として三菱地所などの企業連合が開発した「グランフロント大阪」の西側。基盤整備は、都市機構が施行する土地区画整理事業(公園約0・1ヘクタールを含む約19・3ヘクタール)と防災公園街区整備事業(防災公園部分約4・4ヘクタール)、大阪市とJR西日本が行うJR東海道線支線地下化・新駅設置事業で構成し、着々と工事が進む。
土地譲渡の対象面積は約4・6ヘクタール。中央の都市公園を挟んで北街区と南街区に分かれる。2期開発のテーマ「『みどり』と『イノベーション』」の融合拠点の実現に向け、都市公園など周辺施設を含む一体的なまちづくりの提案を求めた。2者から事業企画提案を受け付け、審査基準を満たした三菱地所グループが価格審査に進み、開発事業者の決定に至った。事業企画提案のコンセプトは「希望の杜」。みどりを舞台に、新産業創出機能などの中核機能がエリア全体に溶け込む計画とした。
北街区にはS一部RC・SRC造地下2階地上28階建て(高さ150メートル)と、RC一部S造地下2階地上47階建て(高さ176メートル)の2棟を建設。総延べ床面積は14万6900平方メートルで、ホテルやイノベーション施設、プラットフォーム施設、オフィス、商業施設、分譲住宅、駐車場で構成する。
南街区はS一部RC・SRC造地下3階地上39階建て(高さ182メートル)と、RC一部S造地下2階地上51階建て(高さ185メートル)の超高層ビル2棟で構成し、総延べ床面積は37万4660平方メートル。オフィスやホテル、商業施設、都市型スパ、MICE施設、イノベーション施設、分譲住宅、駐車場が入る。
都市公園には1000人規模のイベントが可能な「リフレクション広場」や、みどり豊かな「うめきたの森」、道路と公園が一体となった広場「ステッププラザ」を整備。公園内には飲食店や売店、ミュージアム、体験学習施設、休憩所、屋根付きの広場・野外劇場などを設ける計画だ。
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