2018年7月19日木曜日

【年間旅客数3500万人目指す】福岡空港コンセッション、旅客ビル増築やホテル新設など提案

国際線地区の整備イメージ
国土交通省は18日、国が管理する福岡空港(福岡市博多区)の公共施設等運営権(コンセッション)事業で、優先交渉権者に選んだ福岡エアポートホールディングス(HD)グループの事業提案概要を公表した。同グループは、15年度実績で2137万人(うち国際線465万人)だった空港の旅客数を、30年後の2048年度に3500万人(1600万人)まで増やす目標を設定。滑走路の増設に合わせて、国際線と国内線の両方で施設整備を推進する。

 就航数は現在の44路線(国際18、国内26)を48年度、100路線(67、33)まで増やす。東・東南アジアの就航国数で日本一となる14カ国・51路線(現在8カ国・15路線)を計画し、東アジアでトップクラスの国際空港を目指す。

 ハード整備では、2本目の滑走路の供用が始まる2025年に合わせて、国際線の旅客数1600万人に対応するため、国際線旅客ビル施設に拡張する。国際線地区には格安航空会社(LCC)棟や立体駐車場、バスターミナル、ホテルも新設する。
国内線地区の整備イメージ
国内線地区には商業施設とホテル、バスターミナルで構成する複合商業施設を整備する。集客機能を強化し、年間800万人以上の一般利用者を呼び込む計画だ。立体駐車場のほか、国内線と国際線を結ぶ連絡バス専用道も整備する。

 同グループの代表企業は九州電力や西日本鉄道などが出資する特殊会社・福岡エアポートHD。構成員として西鉄と三菱商事、シンガポール・チャンギ国際空港運営会社、九電の4社が参画する。

 国交省は設備投資全般に関する同グループの提案について、建設費や工事のスケジュールに関する内容は公表していない。国交省は8月に同グループと契約を結び、先行して11月に旅客ビルを民営化。19年4月から滑走路なども含め完全民営化する。事業期間は原則30年(最長35年)となる。

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