2018年7月4日水曜日

【電車走行中に線路点検、国内初】JR東日本、線路設備モニタリング装置を本格導入

 JR東日本は、線路の状態が遠隔監視できる「線路設備モニタリング装置」を本格導入する。

 在来線の営業列車の床下に測定装置を搭載し、走行しながら線路の状態を遠隔監視する技術の実用化は国内初。点検作業の効率化の一環で、20年度末までに50線区へ導入し、同社管理の線路延長の約70%をカバーする。

 同装置は軌道変位と軌道材料の二つのモニタリング装置で構成。軌道変位のモニタリング装置はレールにレーザーを照射して線路のゆがみを測定し、測定データを無線で保線技術センターに伝送する。

 軌道材料では、距離が測定できるカメラと濃淡が分かるカメラを組み合わせ、レールと枕木を固定する金具(レール締結装置)の状態、レール同士をつなぐボルト(継ぎ目板ボルト)の状態などを撮影。在来線の最高速度である時速130キロでも各枕木の状態を確認できる。レール締結装置や継ぎ目板ボルトの不具合を自動判定できる技術も確立している。

 保守分野でビッグデータ分析に基づき、線路状態を緻密に把握し最適な時期に補修を行うCBM型メンテナンスに役立てる。点検作業の効率化に加え、安全性や点検品質の向上につなげる。

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