関東地方整備局らは8月から、首都圏外郭放水路(埼玉県春日部市)を対象とした民間運営の見学ツアーを開始する。
企画・運営は東武トップツアーズ(東京都墨田区、坂巻伸昭社長)が行う。埼玉県春日部市や同社と連携した社会実験として実施する。防災施設で民間運営の見学システムを取り入れるのは国内初という。
首都圏外郭放水路は、地下50メートルに設けられた延長6・3キロ、内径10メートルの地下トンネルなどで構成。高さ18メートルの柱が並ぶ調圧水槽が巨大な地下神殿のように見え、市民の人気も高い。これまでは同局が週2回、見学を受け入れていた。
8月からは施設点検日などを除いて毎日、見学ツアーを実施する。これまで非公開だった第1立坑も見学コースに追加。専属で施設を案内する「地下神殿コンシェルジュ(仮称)」も配置する。
大雨などの施設稼働時に見学する特別プランを設けるほか、インバウンド(訪日外国人旅行者)向けに英語と中国語に対応したスマートフォンアプリも導入する。オリジナル商品の開発なども計画しており、日本一のインフラ観光資源を目指し、ブランド化を図っていく。
見学会の開催は1日7回で、定員は各回50人。2日から予約を受け付ける。見学者を増やすことで、防災意識の向上や、日本の優れた防災技術のPRにつなげる。
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