2019年2月13日水曜日

【2月17日・20日に都市計画素案説明会】首都高日本橋区間地下化(中央区)、特例的に環境アセス開始

東京都は12日、首都高速道路の日本橋区間(中央区)の地下化に関する環境影響評価(環境アセス)手続きを特例的に始めると発表した。

 約1・2キロを現在の高架から地下構造に変更する検討が進行中。現行制度では、環境アセスの対象にならないものの、21年1月の新条例施行後は対象となるため、環境アセスに着手することにした。都市計画手続きも合わせて進め、6月に都市計画案の公告・縦覧を開始する予定だ。

 都は、18年10月の東京都環境影響評価審議会の答申を踏まえ、関係条例を改正し、21年1月の施行に向けて準備している。現在は環境アセスの対象となっていない一定規模の道路の地下移設などが対象に含まれる。

 都は改正条例の規定を踏まえ、特例として環境アセスを進める。6月に環境影響評価書案の縦覧を始め、意見を受け付けた後、評価書案に関する事業者の考え方の縦覧を始める。8月に都民の意見を聞く場を設けた上で、環境影響評価審議会による審議を行い、同月中に結果を公表する。

 都市計画手続きでは、都市計画素案の地元説明会を17、20日に中央区内を主体に開く。都市計画案の公告・縦覧と意見書の受け付けは6月、都市計画審議会の審議は9月ころ、都市計画決定は今秋を予定している。

 都市計画案は、都と国土交通省、中央区、首都高速道路会社による「首都高日本橋地下化検討会」に示された計画がベースとなる。東京駅北側の神田橋ジャンクション(JCT)と江戸橋JCTの間のうち約1・2キロをシールドトンネルによって地下化し、一部の既設路線も活用する。概算事業費は3200億円、着工予定は20年の東京五輪閉幕後、事業完了は10~20年程度とされる。

 日本橋区間の首都高速は1964年の東京五輪に合わせて高架で緊急整備され、五街道の起点である日本橋の真上を通過する。景観上の問題があるのに加えて、周辺で複数の大型再開発が計画・実施されており、「更新にとどまらない地下化」(石井啓一国交相)を求める意見などが出ている。

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