◇特技は現場を和ませること◇
宮崎県の工業高校でインテリアを学んだ。名古屋市を拠点とする内装工事会社・文創のことは3年生の時、通っていた高校に同社から求人票が来たと先生が教えてくれて、初めて知った。
「事務職は自分に向いていないと思っていたし、都会に出て働きたいという憧れもあった」。単身名古屋に出向いて入社を決めた。あれから間もなく3年がたつ。
現場ではクロスや床といった内装工事の中でもインテリア関係の施工を手掛けている。特技は持ち前の明るい性格を生かして「現場の雰囲気を和ませることでしょうか」と笑顔で語る。
男女分け隔て無く若者を採用する同社は、女性技能者をクラフトウーマン「W(ダブル)」と呼んでブランド化。気配りと繊細な感覚にたけた女性の力に小西一隆社長も期待する。彼女自身、女性も働きやすい職場となるよう「会社がバックアップしてくれる」ことに感謝している。
最初は何も分からなかったが現場作業で自らの技を磨いた。未就業者に技能を教えて入職を促す建設労働者緊急育成支援事業や、東京のリノベーションスクールで講師を務めるようになるなど、職人としての腕前にもだいぶ自信が付いた。
同社は本人次第で社員の独立も促しているが、女性の前例はまだない。「このまま社員としてやっていくかを含め考え中」という。
(いぶすき・みお)
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