2021年9月29日水曜日

【BT+コンセッションで整備・運営へ】JSC、新秩父宮ラグビー場整備でPFI実施方針公表

新秩父宮ラグビー場の完成イメージ(港区議会資料から)

  日本スポーツ振興センター(JSC)は28日、東京・神宮外苑で計画する「新秩父宮ラグビー場(仮称)整備・運営等事業」をPFI法に基づく特定事業に選定し民間事業者を選定するための実施方針を公表した。ラグビー場やスポーツ博物館などを一体化した延べ約7・7万平方メートル規模のスタジアムを新設。BT(建設・移管)+コンセッション(公共施設等運営権)方式のPFIを採用する方針だ。

 JSCは実施方針の公表に伴い、事業に関心のある民間事業者を対象に意見と質問を募る。10月14日正午まで本部事務所施設部新ラグビー場運営計画課で受け付ける。質問に対する回答は11月ころホームページで公表する。特定事業選定の評価も公募による聞き取り調査を実施する。10月5日まで同課へのメールで受け付ける。

 今後のスケジュールは、2022年1月に一般競争入札(WTO対象)を公告する。同2月に参加申請を受け付け、同3月に参加資格の確認結果を通知する。同6月に事業提案書を締め切り、同8月に落札者を決定・公表する。同10月に特定事業契約を交わす。27年度に公共施設等運営権を設定する。

 基本・実施設計は22年度秋ころから24年秋ころまでの2年程度を想定。工事は2期に分けて実施する。1期は24年秋ころから27年度の3年半程度とし、28年3月末に施設を引き渡し、28年度に供用を開始する。2期は23年春ころの着工を予定。1期と2期の施設は一体の施設で、それぞれ竣工後に順次運営を開始する。運営期間はI期施設竣工後の28年度から30年間を想定している。スポーツ博物館は運営に含まないものとする。

 JSCが今月まとめた業務要求水準書(案)によると、建設地は明治神宮第二球場の解体跡地と新宿区道の一部(東京都新宿区霞ケ丘町3の2、敷地面積約4万3480平方メートル)。国際的な大会に対応可能なラグビー場のほか、文化交流機能としてのスポーツ博物館や店舗、駐車場の機能を盛り込んだ延べ7万6700平方メートルの施設になる。ラグビー場のフィールドは134メートル×84メートル、フィールド内の競技区域は120×70メートル。観客席はスタンド席1万5422席以上とフィールドを利用したアリーナ席を含め約2万人の収容を想定する。

 参加形態は、単体か複数の企業で構成するグループ。主な要件は、設計担当者が文部科学省で建築関係設計・施工管理業務の認定を受ける1級建築士事務所。建設担当者は文科省の算定点数が建築一式工事1200点以上、電気工事1100点以上、管工事1100点以上-など。同事業のアドバイザリー業務に関わったのは日本総合研究所、山下PMC、トーマツ、西村あさひ法律事務所。

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