2020年8月18日火曜日

【回転窓】水車のようにたんたんと

  収束の兆しが見えない新型コロナウイルス。存在が世の中に認知され始めてから半年余りが経過したが、予断を許さない状況が続いている▼経済活動に与える影響は大きく、内閣府が17日に発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比7・8%減、年率換算で27・8%減に達した▼不安をあおっても仕方がないのだろうが、「一体いつになったら」と先行きを危惧する人も多かろう。こんな時こそこれからどうするのか、強いリーダーシップを発揮して展望を指し示してほしいと思うのだが、永田町の方々はそうした発想が希薄らしい▼夏季休暇を終えて昨日から仕事という人も少なくないはず。コロナ禍の不安は拭えないが、それでも生活の糧を得るには働く必要がある。この先どうなるのかと悲嘆に暮れても仕方がないので、せめて明るく前向きにと自らを奮い立たせている▼〈精出せば 凍る間もなし 水車(みずぐるま)〉(松木珪琳)。水の流れに沿ってたんたんと回り続ける水車。刻々と変化する情勢を捉え自分の務めを果たすのが大切なのだろう。

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