2020年8月18日火曜日

【48階建て延べ28万㎡規模を計画】新宿駅西口地区開発事業、環境アセス手続き開始

  小田急電鉄と東京メトロは、東京・新宿駅西側で計画する「(仮称)新宿駅西口地区開発事業」の環境影響評価(環境アセス)書案をまとめた。工事期間は2022年度から29年度までの7年(84カ月)を予定。計画地にある既存建物の小田急百貨店や新宿ミロードの解体・撤去を進めながら、2年目後半から新築工事に取り掛かる。地下躯体と地上躯体を並行して施工する逆打ち工法を採用する。

 17日に東京都庁などで環境アセス書案の縦覧を開始した。関連調査業務は日本設計が受託した。同社は開発事業の設計を担当している。

 計画地は東京都新宿区西新宿1の1。敷地面積は1万5720平方メートル。小田急百貨店などの商業施設に加え、小田急線新宿駅と東京メトロ丸ノ内線新宿駅の一部が含まれる。現状の敷地面積は1万4110平方メートルだが、都が施行する土地区画整理事業に伴う土地換地で敷地形状が広がる予定。小田急電鉄が所有する「新宿スバルビル」跡地が計画地北西側に換地される。

 新築建物はS一部SRC造地下5階地上48階塔屋1階建て延べ28万1700平方メートルの規模。最高高さは約260メートル。低層部に商業施設、業務機能を高層部に配置。中層部にイベントを開催できる空間やコワーキングスペースを設ける。計画地内の鉄道駅は従来の機能を維持し、開発事業に合わせた線路の敷設や改良は行わない。

 環境アセス書案に記載された工事工程表によると、1~5年目に既存建物(SRC・S造地下3階地上14階建て延べ12万平方メートル)の地上部を解体・撤去する。2年目後半から新築工事の準備・仮設工事に入り、既存建物の地下部の解体・撤去と新築建物の地上躯体工事に着手する。3年目に山留め工事と杭・構真柱工事を始め、4年目の終盤から地下躯体工事と仕上げ工事に取り掛かる。

 工事中は近接する鉄道の正常運行を確保しながらの施工が必要となる。駅構内など周辺の通路機能を保持するため、歩行者の安全に配慮した仮設・切り回しを工事進捗(しんちょく)に応じ段階的に進める計画。隣接する西口駅前広場などを対象とする土地区画整理事業とも調整を図る。

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