東京都はインフラ整備へのデジタル技術の導入拡大に向けたロードマップを作成した。計画、設計、施工、維持管理の四つのフェーズで最新技術を段階的に適用する。設計フェーズではAIチャットボットを導入するほか、BIM/CIMを設計で円滑に活用する。施工フェーズではICT施工の対象工事を広げる。
20日に都庁で開いた技術会議でロードマップを示した。設計や施工など各段階で先端技術を活用することで、今後増大するインフラの更新などに対応する。ロードマップではデジタル技術を円滑に導入するため、それぞれのフェーズを3ステップに細分化した。技術革新が加速化する中、可能な限り前倒しで取り組むため、目標年次は定めなかった。
計画フェーズでは3Dデータの活用を推進する。まずは主要構造物で3Dデータを標準化し、その後、全ての構造物にも対応する。測量にはドローンを利用。当初は手動操作だが、徐々に自律飛行へと移行する。取得した点群データの精度向上にも取り組む。
設計フェーズではAIを積極的に使う。チャットボットだけでなく積算にも導入し、自動化を図る。施工フェーズは工事情報共有システムを全案件で採用。遠隔臨場はまず工事の一場面で採用し、最終的に全場面で活用できる体制を構築する。
維持管理フェーズでは、ドローンなどを使った点検を進める。自動化に向け試行や一部導入した後に本格導入する。構造物の劣化に早期に対応するため、修繕箇所の自動検出システムの構築にも取り組む。まずは基盤システムを作り、試行を経て本格適用する。
働き方改革促進に向けたロードマップも作成した。建設キャリアアップシステム(CCUS)は活用状況を確認・検証した上で方向性を検討する。工事書類は削減を加速するとともに、簡素化やデジタル化も推し進める。工事書類に代わるシステムも構築する。適切な設計変更や週休2日制確保工事などは継続して取り組む。
from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=171652
via 日刊建設工業新聞
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