2025年2月27日木曜日

土木学会・佐々木葉会長、八潮陥没事故受けメッセージ/広い視点で議論へ対話の場準備

 土木学会(佐々木葉会長)は26日、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、佐々木会長による会員向けのメッセージ動画=写真=をユーチューブに公開した。佐々木会長はインフラの老朽化などによるリスクについて「広い視点からの議論が必要」と指摘。今後、インフラメンテナンスとマネジメントに取り組むに当たり「対話と議論の場を準備する」考えを示した。
 佐々木会長は2012年に発生した笹子トンネル天井板崩落事故にも言及し、今回の事故について「それに匹敵する衝撃を社会に与えた」と事故の深刻さを強調。「現在も続く事故への対応や構造物の健全性確保にとどまらず、より広い観点からの議論が必要」と提言した。
 議論に当たって必要な視点として、道路の地下には目に見えないインフラが存在することや、これらのインフラの整備や維持管理には費用がかかり、その費用負担の仕組みが分かりづらくなっていること、インフラ整備には幅広い人の理解と合意が必要であることなど6点を列挙した。
 六つの視点からの議論には幅広い分野の土木技術者の力を生かす必要があるとし、「インフラメンテナンスとマネジメントのための広い意味での技術に取り組むため、対話と議論の場をこれから準備する」考えを示した。
 会員に対しては「『自分ごと』として下水道などの身近なインフラとどう向き合うか、職場、家族、近所などの身近な人と話してほしい」と呼び掛けた。




from 行政・団体 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=171716
via 日刊建設工業新聞

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