◇通信基盤を通じ地域とともに成長
東北通信建設として1955年2月15日に創業し、長きにわたって地域経済の発展に貢献してきた。東日本大震災からの復旧・復興にも力を尽くした。節目の到来を踏まえ、五十嵐克彦社長は今後も「地域に貢献し、高いサービスを提供し続ける」と強調。「変化をいとわずチャレンジしていく」姿勢で、社員と共に100年企業を目指していく。
--70年の節目を迎える。
「前身の東北通信建設時代から『東北の通信基盤はわれわれがつくる』という熱い思いで歴史を刻んできた。当社を支えていただいた取引先、同じ思いをつなげてきた先輩方や社員、パートナーである協力会社に感謝したい。情報通信を取り巻く環境の変化に対応しながら、地域の皆さんに寄り添いサービスを提供する使命を今後も果たし続けたい。変化をいとわず新しい分野にチャレンジする姿勢を持ち続ける」
--これまでさまざまな転換期があった。
「日本電信電話公社の民営化を含め時代の潮流に合わせ事業を拡大したことが一つ目の転換期だろう。二つ目は東日本大震災だ。津波で大きな被害を受けた沿岸部を中心に災害復旧・復興に力を尽くした。昨夏の秋田や山形での豪雨、今冬の豪雪など東北各地で自然災害が相次いでいる。地域を守り早期復旧するという使命感が社業を支える社員に根付いている」
--当面の事業戦略をどう考える。
「本年度は2022年度からスタートしたグループ第6次中期経営計画の3年目に当たる。これまで培ってきた技術やノウハウ、東北全域をカバーする事業基盤を生かし、さらなる成長と企業価値の向上を目指す。新分野への挑戦などによって、売上高で情報通信設備工事以外の比率を3割程度まで高めたい。土木技術を活用した電線共同溝や無電柱化、再生可能エネルギー市場などがターゲットで、スマートアグリ分野やZEBなどにも照準を合わせている」
--成長を支える上で人材の育成は欠かせない。
「少子高齢化の進行で労働力不足は顕著になっている。震災後、地元の東北で情報通信の仕事に携わりたいという学生が男女、文系理系を問わず一定数いてくれる。希望に応えられるよう、情報通信エンジニアリング分野で働きがいを感じ、活躍してもらえる環境を整えていく。社員が能力を伸ばし、力を発揮することで、これまで提供できなかった新しいサービスが提供できる。そこに意欲を感じてもらえたらうれしい」
--100周年に向けた思いを。
「情報通信の基盤をフル活用して新3K(給与、休暇、希望)を実現していく。ミライト・ワングループの一員として、ミライト・ワンはもちろん西武建設や国際航業と情報共有しながら、同じDNAを持つ企業として成長を目指す。地域のさまざまな課題を技術とサービスで解決するのがグループの使命だ。地域の未来を支える、その一翼を担っているという強い覚悟を持ち、今後も信頼される企業であり続けたい」。
(いがらし かつひこ)
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=171408
via 日刊建設工業新聞


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