3Dデータの活用を手掛けるDataLabs(データラボ、東京都中央区、田尻大介代表取締役兼最高経営責任者〈CEO〉)が、ヘルメットにカメラが内蔵されている「スマートヘルメット」を活用した出来形計測の実用化に注力している。三つのデバイスを使い撮影したデータを点群化し、3D配筋検査システム「Modely(モデリー)」でモデルを検出。操作性や安全性などを比較検証した。最適なデバイスと新しい手法の確立を目指す。
実証実験は、入交建設(高知市、窪内隆志代表取締役)が施工する「令和5-6年度南国安芸道路芸西高架橋下部P1-P5工事・令和5-6年度南国安芸道路西分高架橋下部P3、P4工事の合同」(発注・国土交通省)で実施した。同現場で▽RTK測量(iPhone)▽Go Pro▽スマートヘルメット(BeeInventor社「DasLoop Video」)-の三つのカメラデバイスを使用し、橋脚フーチング部の鉄筋組み立て完了後の出来形を計測、比較検証した。
結果、スマートヘルメットが現場での作業性、安全性で一番高い評価を得た。撮影時にカメラの画角と角度に注意が必要だったが、問題なく撮影でき、主筋を点群データからモデル化できることも確認した。
一方、iPhoneは撮影時に両手がふさがるため、やや足元に注意を払う必要があり安全性で課題が残った。Go Proはヘルメットに直接装着するため突起となり、足場などの狭小箇所には不向きという結果となった。
田尻CEOは「ヘルメットは現場で必ずかぶる。両手を空けた状態で別の作業をしながら、鉄筋の状態の動画も取れて出来形検査ができる点は期待できる」とした。
入交建設の担当者からは「スマートヘルメットやヘルメットマウント型の動画撮影による出来形管理を行うには、撮影者自身がどのように映っているかの認識が難しい。自分の目線で見えているものがカメラに映っていると認識できれば、撮影漏れがなくなりさらに現実的な手法になる」と指摘。「カメラが内蔵されているため足場などの障害物を気にしなくて良い。本来の業務をしながら、出来形計測ができる」と話している。
from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=171493
via 日刊建設工業新聞


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