当初は年内としていた民営化の計画策定は、大会後に先送りすることも報告された。大会後に競技場の運営権を民間事業者に売却する従来方針に変更はない見通しだ。
民営化計画を巡ってはセキュリティー確保を目的に、詳細な図面を大会前に示せず、事業者側から「十分な検討ができない」との意見が出ていた。
競技場は16年12月に本体工事が着工。12月21日にはオープニングイベントを開催する。会議で月末の完成見込みの報告を受け、菅義偉官房長官は「定められた工期、コストの範囲内で完了できる見込みであることを確認した。計画通りに竣工できることは非常に喜ばしい」と述べた。
大会後の競技場活用案としては、球技専用とする従来方針を見直し、陸上トラックを存続させる案が浮上している。
これを受け萩生田光一文部科学相は19日の閣議後の記者会見で「民間の意見を聞いた上で決めるが、基本的に球技専用スタジアムに改修する方向で継続して検討したい」との考えを明らかにした。
□大成建設JV、30日正午にJSCへ引き渡し□
起工当時の現場の様子(2016年12月撮影) |
敷地内では一部の別途工事を除き、すべての工事が完了。法令に定められた各種検査も済ませた。6日には外部有識者によるアドバイザリー会議を開き、▽要求水準を満たすこと▽事業費の上限を超えていないこと▽提案工期を超えていないこと▽物価や労賃の変動に適切に対応していること-など整備事業の履行状況を確認。これを踏まえ設計図書を見直し、14日に大成建設JVと最終的な変更契約を行った。
整備事業の全体工期は36カ月。JSCによると、工事に関わった専門工事業者は1次下請だけで300社程度、現場に出入りした作業員は延べ130万人以上に達した。設計・管理費を合わせた整備費は、五輪以降の手直し工事を含め約1569億円となった。
0 comments :
コメントを投稿