ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会の会場として整備された「釜石鵜住居復興スタジアム」(岩手県釜石市)を2月に訪ねた。真新しいスタジアムを中心に、東日本大震災後の復興の様子を見ようと市内を回った◆三陸鉄道の全線復旧と釜石自動車道の開通が直前で、本数の少ない路線バスや徒歩で街を行き来することに。疲れを感じている時に真横を通り過ぎる試運転の列車。何度も乗りたいと思った。公共インフラのありがたさと、その必要性を身をもって味わった◆9月25日はスタジアムが満席となり、熱戦が繰り広げられた。そのことに胸を打たれた。台風19号の影響で1試合が中止になったのは残念だが、カナダの代表チームが台風の爪痕が残る釜石に残り、泥掃除などのボランティア活動に参加したニュースには熱いものがこみ上げた◆釜石はW杯を契機に「ラグビーの街」としての姿を取り戻し、復興を通じてラグビーの価値を高めたと表彰も受けた。だが台風被害を含め「真の復興」への旅路はこれから。ラグビーのように一歩一歩前進していくと信じている。(慶)
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