日本の土木の大切さや魅力を広く伝えるために土木技術者2人で結成したボランティア団体「噂の土木応援チーム デミーとマツ」は2日、熊本県南阿蘇村の立野ダム工事現場で土木体験イベント「立野ダムをつくろう~プロといっしょにコンクリートダムをつくる」を開いた。
熊本県建設業協会青年部が共催、立野ダム建設安全協議会が後援、国土交通省立野ダム工事事務所が協力して開かれ、地元の小・中学生と保護者ら約60人が参加した。
立野ダムは九州地方整備局が白川沿川の洪水被害の防止・軽減を目的に建設している洪水調節専用の流水型ダム。施工は西松建設・安藤ハザマ・青木あすなろ建設JVが担当。2022年度の完成を予定している。
本物の体験にこだわった今回のイベントでは、始めに立野ダムの模型を作製。熊本建協青年部が手作りで用意した型枠にコンクリートミキサー車からコンクリートを流し込み、子どもたちがコテで表面をならした=写真。参加した子どもらは「なんでコンクリートは車の中で固まらないの?」と質問を投げ掛けていた。
続いて、隣接する「あそ立野ダム広報室」で水害から熊本を守るダムの役割などを学んだ。昼食時にはダムカレーの盛り付け大会が開かれ、ご飯で形を整えた堤体の出来栄えとルーの注ぎ方を競い合って楽しんだ。昼食後は工事現場に移動し、地下70メートルにあるリムトンネルや、現場が一望できる立野テラス、巨大重機などを見学。最後に午前中に打設したダム模型の型枠を外し3基のミニ立野ダムが姿を現すと、大きな歓声が上がた。
参加した子どもらは「コンクリートでダムを作れてうれしかった」「将来土木の仕事をしてみたい」と笑顔で話していた。保護者からは「子どもに熊本の安全を守る土木の重要性を気づかせることができた」との感想が聞かれた。
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