2019年11月6日水曜日

【U型側溝の目地詰め作業も体験】都都市整備局、五輪選手村関連工事現場で女子学生向け見学開く

 東京都都市整備局は、2020東京五輪・パラリンピックの選手村(中央区)関連の工事現場で女子学生を対象とした見学会を2日に開いた。

 大学で建築や土木を学ぶ15人が参加。選手村内にバス停留所を整備する「選手村トランスポートモール整備工事(30選-1)」を担当するMIC(京都府南丹市、国府三起子社長)の女性技術者が手ほどきし、U型側溝の目地詰め作業も体験してもらった。

 同工事は同局発注の土木工事で初の女性活躍促進モデル試行工事に指定されている。現場見学に先立ち、現場代理人と監理技術者を兼務するMICの土鼻亜耶氏が女性活躍の現状を説明。建設業界の人材不足に触れながら「現場は(力仕事の)作業がすべてではない。特に現場監督は女性に向いていると思う。男性と互いに足りないところを補うことが大事だ」と強調した。

 現場に移ると、参加者全員でU型側溝の隙間をモルタルで埋める作業を行った=写真。セメントと砂の配合は「お菓子作り」に例えて説明。施工途中の出来形管理なども実践し、女性ならではの丁寧さや細やかさが生きる場面が多くあると訴えた。都が推進する女性が働きやすい環境整備の一例として、現場内に設置された女性専用の仮設トイレを紹介した。

 見学会後、都内の大学に通う学生は「女性が第一線で働いていて建設現場のイメージが変わった」、公務員志望だという学生も「ここまで本格的に作業を体験できるとは思わなかった。現場もかっこいいなあと感じた」と感想を話した。見学会に同行したMICの国府社長は「今では女性を受け入れる環境も整ってきた。建設業界は性別に関係なく、やりたい意欲のある人が挑戦できる分野だ。ぜひ興味をもってほしい」と若い世代に期待を寄せた。

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