2019年11月18日月曜日

【回転窓】冬に向かう街の色

地下鉄会社と文具メーカーが商品化したお絵描き用の画材がひそかな人気になっていると聞いた。赤、水色、紫など全部で12本入り。路線などのシンボルカラーを採用し、1本ごとに路線名などが記載してある▼2年ほど前に別の鉄道会社と商品化した時には売り切れが続出し、再販売依頼が相次いだ。削り器とポストカードがセットで、パッケージには列車が描かれている。プレゼントに購入しようと、鉄道ファンでない人も商品を探しているという▼二十四節気の小雪が近づき、東京都心の木々も色彩が豊かになってきた。先週の初めに黄と緑の対がきれいだった街路樹は、すっかり黄色に染まり、週末には落ち葉が目立つように▼描くのにたくさんの画材が必要な樹木が増えた。電飾をまとってイルミネーションとして輝き始める樹木も多くなり、街の色から冬の到来が遠くないと感じられるようになった。季節の変わり目。体調の管理に万全を期していただきたい▼話を画材に戻すと、12本にはどの路線にも採用していない色が1本ある。地下鉄に欠かせない黒で名前は「とんねる」。絶妙なネーミングに納得した次第。

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