2019年11月28日木曜日

【総延べ33万㎡、来春から順次開業へ】住友不、東京臨海エリアに大規模複合施設「有明ガーデン」整備

 住友不動産は東京都江東区での複合開発の名称を「有明ガーデン」に決め、27日に詳細を公表した。

 都内での民間単独開発で過去最大規模となる10・7ヘクタールの区域に、同社が初めて開発・運営する大型商業施設など総延べ約33万平方メートルの施設群を設ける。来年から順次開業し、年間集客数で約1500万人の達成を目指す。同日現地で会見した津村健二事業企画部長は「湾岸エリアの活性化の起爆剤となる」と力を込めた。

 開発する施設群は▽商業棟(S一部RC・SRC造地下1階地上5階建て)▽商業別棟(同地下1階地上6階建て)▽ホテル棟(同地下1階地上16階建て)▽ホール棟(同地下1階地上5階建て)-の4棟と、3棟の高層マンションで構成する。

 商業棟全体と、商業別棟の低層部に商業施設「住友不動産ショッピングシティ有明ガーデン」が入る。総延べ約10万平方メートル、店舗面積約4万平方メートルの規模を誇る。食品やクリニックなど、有明地域に不足しているという日常的に利用される店舗を中心に約200店舗を配置する。開業予定は2020年4月。

 ホール棟に入るのは「住友不動産東京ガーデンシアター」。MICE(国際的なイベント)やコンベンションなど多様な用途に対応する。延べ床面積は2万8807平方メートル。同5月の開業を目指す。

 ホテル棟は同6月開業予定の「住友不動産ホテルヴィラフォンテーヌグランド東京有明」となる。客室数は749。商業別棟4階に設ける会議室と、5、6階に入る温浴施設「泉天空の湯有明ガーデン」を含めた総延べ床面積は3万3522平方メートルとなる。
 計1539戸を設ける分譲マンション「シティタワーズ東京ベイ」は▽ウエストタワー(地下1階地上32階建て)▽セントラルタワー(33階建て)▽イーストタワー(同)-の3棟構成。総延べ16万0823平方メートルの規模で、免震構造を採用。10月に竣工し20年2月に引き渡し予定だ。

 商業棟とマンション3棟は前田建設、商業別棟とホテル棟、ホール棟は竹中工務店が設計・施工を担当している。多くの来場者を想定し約1900台分の駐車場を確保する。

 21年4月には、四季(横浜市青葉区、吉田智誉樹社長)が住友不から土地を借りて、約1200人を収容する「有明四季劇場」を開業する。保育所の開設も予定する。

 津村部長は「湾岸エリアの中でも有明は大きく人口の増加が見込まれる」と開発地のポテンシャルを説明。「開発が先行する台場と豊洲エリアの中間に位置する結節点として、一帯を盛り上げていく」と事業の意義を語った。

 有明ガーデンの所在地は有明2の1。11年に都と都市再生機構から取得した敷地などで構成する。16年に国家戦略特区事業の認定を受けた。

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