2021年1月19日火曜日

【記者手帖】歴史を紡ぐ街・横浜

  みなとみらい21地区や中華街など多彩な魅力であふれる横浜は、大学時代によく遊んだ街。記者の仕事に就き昨年から神奈川県の担当になってから、頻繁に足を運ぶようになった。建設専門紙の記者という視点で改めて見ると、過去には気付かなかった街づくりの特徴が浮かび上がる◆何度も歩いた遊歩道「山下臨港プロムナード」が臨港鉄道の高架を再利用したと最近知った。JR横浜駅から北東に延びる「東横フラワー緑道」も廃線跡。緑道内にある高島山トンネルは大正時代に掘られ、実は長い歴史を持っている◆商業施設「横浜赤レンガ倉庫」は明治、大正時代に建設された港湾倉庫の再利用。大学時代、当時付き合っていた女性と一緒に訪れ、アクセサリー店でおそろいの指輪を買った。指輪は複数回の引っ越しの中で失われ、今はどこにあるか分からない◆街のルーツを見つめ直し、先人の遺産を積極的に生かす街づくりが、唯一無二の魅力に満ちた港町・横浜につながったと感じる。次はどんな歴史を紡いでいくだろうか。旧市庁舎の再開発計画からも目が離せない。期待を胸にきょうも電車を降り、思い出の街に繰り出す。(紀)

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