2021年1月29日金曜日

【回転窓】21年春闘が幕開け

 2021年の春闘が幕開けした。経団連(中西宏明会長)は新型コロナウイルスで企業収益が悪化しており、基本給の水準を引き上げるベースアップ(ベア)は困難との認識を示している。企業の存続と雇用の維持を最重要視する姿勢だ▼27日には東京都内で経団連と連合のトップが会談。入院先の病院からオンラインで参加した中西会長は「働きがいを実感できる職場環境づくりが春闘の大きなテーマになる」と述べた▼経団連の調査によると、20年の春季労使交渉で6割強の企業がコロナ禍の影響があったと回答。影響内容は「交渉・協議の方法」「賞与・一時金のマイナス」の順に多かった。昨春よりも深刻な状況下で、今年の春闘はどう着地するか▼建設業はコロナ禍でもエッセンシャルワークとして工事を遂行してきた。民間投資に先行き不透明感はあるものの、国土強靱化など不可欠な事業は多い▼賃金動向で明るさを見せることは人を呼び寄せる大きな武器になる。働き方改革を含めて業界の魅力向上は労使に共通する。これから業界を目指す若者たちの姿も思い浮かべながら、より良い選択をしていくべきだろう。

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