2021年1月20日水曜日

【天守修理など最優先に】香川県丸亀市、丸亀城の丸亀城跡保存活用計画案を策定

保存活用策を検討する丸亀城(提供:丸亀市)

  香川県丸亀市は19日に「史跡丸亀城跡保存活用計画案」(2021~30年度)を公表した。標高約66メートルの亀山に築かれた丸山城跡(一番丁)は平山城で、本丸と二の丸、三の丸、帯曲輪、山下曲輪などがある。東西約540メートル、南北約460メートルのうち内堀内の20万4756平方メートルが史跡範囲。現在、耐震診断を進めている天守(3層)の修理や、災害で崩落した箇所の復旧、三上曲輪(くるわ)の傷んだ石垣の保全、雨水排水施設整備などを最優先で取り組む。史跡の整備計画は21~23年度にかけてまとめる。

 保存活用計画案は城跡を適切に保存し、次世代に継承・活用するために策定した。史跡を継続的に調査し、発見された新しい価値を顕在化・活用する整備を段階的、計画的に進める方針。天守修理などのほか、史跡整備や遺構復元、遺構表示などは着手できるものから順次行う。

 天守修理に向けた耐震診断は文化財建造物保存技術協会(東京都荒川区)が本年度に着手。21年度中に完了する予定。今後、修理に向け文部科学省との協議に入る。

 石垣は27年度まで詳細に調査し24~30年度に修理を順次行う計画。文化財建造物の耐震対策も27年度まで実施。城全体の排水体系調査は24年度まで進め、石垣・遺構保存用雨水排水施設整備は21~25年度に行う予定だ。石垣の保全に必要な地盤の防水対策については24~30年度に進めていく。

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