2024年9月6日金曜日

いであ/メコン川のプラスチックをモニタリング、経済的・簡便な手法を構築

 いであは、メコン川を流れるプラスチックのモニタリングで経済的かつ簡便な手法を構築した。河川を流れる直径5ミリ以上のマクロプラスチックと、同5ミリ以下のマイクロプラスチック、魚類生体内に含まれるマイクロプラスチックが対象。マクロプラスチックへの対応では、三つのモニタリング方法を組み合わせた方法を採用した。水質調査や漁業調査に組み込みやすく、結果が比較可能な手法を提案し、実務者への実地研修も行った=写真(いであホームページから)。
 カンボジアら4カ国が加盟する国際機関「メコン川委員会(MRC)」が、河川のプラスチック汚染の実態把握や、モニタリングに関する統一的な手法を規定した文書(プロトコル)の作成、実地研修を柱としたプロジェクトを進めている。その一環で業務を受注していた。
 マクロプラスチックに対しては、生物採取用ネットによるサンプリングと漁網でのサンプリング、既存構造物での目視調査を組み合わせて実施する。マイクロプラスチックに関しては、日本の環境省による「漂流マイクロプラスチックのモニタリング手法調和ガイドライン」を参考にしたサンプリング方法を採用。水草の繁茂が激しいことを踏まえ、航路の選択や水草流入時の対処法を加えるなど工夫を凝らした。
 魚類生体中のモニタリングは、下流全域で生息し、かつ1年を通して捕獲される魚類を対象に選定。さまざまな食性や生息域を持つ種を含めることで、摂取量の違いを考察できるようにした。
 メコン川は海洋へのプラスチック流出量が世界で最も多い河川の一つと言われている。MRC加盟国でモニタリングが実施されれば、より明確に汚染状況を把握でき、その結果を政策にフィードバックして、より効果的な汚染源対策が可能になるとみている。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=166837
via 日刊建設工業新聞

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