竹中工務店はタダノ、建設会社のアルモ(高松市、河田宣人社長)と共同で移動式クレーンの遠隔操作システム「CRANET(クラネット)」を開発した。高松市に設けた専用コックピットから約70キロ離れた徳島市内の建設現場にある移動式クレーンを操作し、材料の移動や積み込み、積み下ろし作業が円滑に行えることを確認。12月まで試験運用を行い、2025年度中の本格運用を目指す。
クラネットのコックピットは実際の移動式クレーンの運転席を忠実に再現。運転席周りに設置した複数のカメラ映像をリアルタイムで専用モニターに表示し、揚重物を目視確認しながら操作する運転席と遜色のない作業環境を実現した。モニターには動作信号や異常信号を常時表示する。
作業状況に応じて建設現場内を移動するクレーンに対応するため、通信システムは光ファイバーなどの有線を使わない完全無線通信を採用。クレーン操作に必要な高速で安定した通信環境を確保する。データ通信規格は最新の移動式クレーンの情報信号に使われるCANに対応している。
オペレーターは建設現場に出向く必要がなく、事業所内で身体に負担をかけず快適に作業が行える。移動時間の短縮など働き方改革の推進に加え、事業所内に複数のコックピットを設置すれば熟練オペレーター1人で多数の若手オペレーターを指導教育できるなど、次世代への技術伝承や建設業界の魅力向上にも貢献する。将来的には他の工事用機械への適用も視野に入れる。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167210
via 日刊建設工業新聞
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