◇カスリーン台風の教訓語り継ぐ
関東地方整備局利根川上流河川事務所は13日、第30回「治水の日」慰霊・継承式典を埼玉県加須市のカスリーン公園で開いた。1947年9月のカスリーン台風による犠牲者を弔い、教訓を語り継ぐ式典。当時利根川が決壊した場所に立つ「決潰口跡の碑」に遺族が献花し参加者全員で黙とうをささげ、犠牲者を悼んだ。加須市、久喜市の両市長と利根川上流河川事務所長が、同じような水害を二度と起こさないよう連携して取り組むとする決意文を読み上げた。
国土交通省は利根川が決壊した9月16日を「治水の日」と定め、1992年から毎年式典を開き、犠牲者の冥福を祈るとともに災害の教訓を後世に伝えている。式典はコロナ禍による中断があったものの、今年で30回目の節目を迎えた。
式典で岩崎福久関東整備局長は「気候変動により、いつ大規模な水害が発生してもおかしくない。流域のあらゆる関係者が水害を我がことと捉え、流域治水に取り組むことが重要だ。関東整備局としても地域の安心安全のため、過去の水害からの強い思いを受け止め防災・減災の取り組みを強力に進める」と力を込めた。その上で「7月に利根川水系の河川整備方針を改定した。荒川水系でも早期に見直しができるよう検討を進めたい」と語った。
加須市の角田守良市長は「われわれは過去の教訓から学び、不断の努力を続けていかなくてはならない。利根川、渡良瀬川のさらなる治水対策に、国、沿線自治体と連携し、ハード・ソフト両面から取り組んでいく」と話した。
from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=167123
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