2016年9月28日水曜日

【回転窓】戦国時代生まれのサメ

先週の「敬老の日」にちなんで厚生労働省が発表した国内の100歳以上の高齢者の数(15日時点)は昨年より4124人増えて6万5692人。46年続けて過去最多を更新した▼統計を取り始めた1963年はわずか153人。それが81年に1000人を超え、98年に1万人を突破。2012年には5万人を上回るという急増ぶりである。最高齢は116歳。大変な長寿だが、広い動物界を見渡せば、はるかに上がいることを最近教えられた▼サメ。北太平洋に広く生息する「ニシオンデンザメ」は400歳近くまで生きるとの海外の研究報告を少し前に外電が伝えていた。中には500歳を超す個体もいるらしい。日本でいえば戦国時代生まれ。気が遠くなるような長寿というほかない。コイやウナギなど長生きの魚はいるが、このサメは飛び抜けているそうだ▼人間の場合は医者や薬、年金に介護もあってようやく100歳そこそこ。サメはそんなものは何もない大海原を悠々と泳いで500歳。どちらがすごいかは言をまたない▼万物の霊長と威張ってみても、人間のスケールなどその程度と再認識した次第。

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