東京外かく環状道路(外環道)都内区間の本線トンネル工事の早期着手に向け、発進立坑のほか、セグメントや発生土を仮置きするのヤード整備、シールドマシンの組み立て・製作といった準備作業が本格化している。
先行する東名ジャンクション(JCT)側では発進立坑内でマシン2機の組み立てに入っており、大泉JCT側の立坑から発進するマシン2機の製作も順調に進む。共同事業者の関東地方整備局と東日本、中日本両高速道路会社は準備が整った工区から掘進を順次開始。2020年東京五輪前の完成の可能性を検討しつつ早期の開通を目指す。
外環道都内区間は北端の関越道と接続する大泉JCT(練馬区)から中央道を経て南端の東名高速の東名JCT(世田谷区)を結ぶ延長16・2キロの高速道路。本線区間のシールドトンネルは東名JCTから北へ向かう「北行トンネル」と大泉JCTから南へ向かう「南行トンネル」の2本で、それぞれ深さ40メートル超の大深度地下に構築される。
東日本高速関東支社発注の南行東名北工事は鹿島・前田建設・三井住友建設・鉄建・西武建設JV、南行大泉南工事は清水建設・熊谷組・東急建設・竹中土木・鴻池組JVが施工を担当。
中日本高速東京支社発注の北行東名北工事は大林組・西松建設・戸田建設・佐藤工業・錢高組JV、北行大泉南工事は大成建設・安藤ハザマ・五洋建設・飛島建設・大豊建設JVが施工を担当する。
鹿島JVと大林組JVは東名JCT側の発進立坑でシールドマシンを現在組み立て中。清水建設JVと大成建設JVが使用するシールドマシンは各工場で製作が進められている。
清水JVのシールドマシンの前胴部を製作中のIHI横浜工場で15日、面盤の回転試験を実施。コピーカッター装置の余掘り量や、カッターヘッドの回転速度が規定値内で収まっているかどうかを確認した。昼夜連続による1日当たりの掘進距離は最大約30メートル(RCセグメント)を見込む。
関東整備局の担当者は「さまざまな調整が必要な事業のためシールドマシンの発進時期は明確には示せないが、東京五輪前の開通への強い要望もあることを踏まえ、可能な限り前倒しで作業を進めていく」と話している。
清水建設JV工区で使用するシールド機。 面盤回転試験で動作をチェックする様子 |
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