札幌市内でホテル建設計画が相次いでいる。9月中には3件の工事が着工し、10月にはJR札幌駅前で1件がオープンする予定だ。いずれも延べ6000~8000平方メートル程度の規模。市営地下鉄大通駅に近い「狸小路商店街」の一画では16日、不動産業などを手がけるザイマックスが13階建てホテルを起工した。地下鉄豊水すすきの駅の近くでは、サンケイビルが同社による第8号のホテル開発として、道内では初めてとなるホテル建設に着手。札幌市では観光客数が年々増加傾向にあり、それに対応してホテル建設計画も増加している。
大通駅の周辺でホテルを計画しているのはザイマックスや森トラストなど。ザイマックスは観光客でにぎわう狸小路商店街の一角(札幌市中央区南3西5の18の1ほか、敷地面積819平方メートル)でホテル建設を計画。プロジェクト名称は「札幌南三条西五丁目計画」で、建物の規模は地下1階地上13階建て延べ7235平方メートル。設計・施工は前田建設が担当し、16日に着工した。17年11月の完成を目指す。
森トラストは7月、中央区大通西5丁目で農林中央金庫から約2800平方メートルの敷地を取得した。ホテルを中心にオフィスなどの機能も入る複合ビルの建設を構想している。設計や施工のスケジュールは未定。
東豊線豊水すすきの駅の周辺では、サンケイビルによるビジネスホテル「札幌すすきのプロジェクト」の建設工事が進行している。建設地は中央区南4西1の13の1ほか(957平方メートル)。
建物はS造13階建て延べ8343平方メートルの規模。客室数は284室で、内訳はダブル142室、ツイン141室、バリアフリー1室。設計はケイファシリティーズ、施工は安藤ハザマが担当。18年春の完成を目指す。建物完成後はホテル運営会社のホスピタリティオペレーションズがテナントとして入居し、ホテルを運営する予定だ。
JR札幌駅周辺では福岡地所が「ホテルフォルツァ札幌駅前」を計画しており、9月中に着工する予定。建設地は中央区北3西2の1の14ほか(724平方メートル)。建物はS造地下1階地上13階建て延べ6230平方メートルの規模。設計は山下設計が担当。施工者は未定。18年2月の完成を目指す。
同じく札幌駅前では、野村不動産グループのNREG東芝不動産が10月、宿泊特化型ホテル「JRイン札幌駅南口」をオープンする予定。設計はINA新建築研究所、施工は熊谷組が担当した。
所在地は札幌市中央区北3西1の10(881平方メートル)。建物はS一部RC造地下1階地上10階建て延べ6499平方メートルの規模。ビジネスや観光目的など幅広いニーズに対応し、客室204室のうち約半数をツイン・ダブルルームとした。1階には飲食店が入る予定。ホテル運営はJR北海道ホテルズが行う。
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