全国の高さ(標高)の基準となる「日本水準原点」(東京都千代田区)が、国の重要文化財(重文)に18日付で指定された。
水準原点と、それを保護するための日本水準原点標庫、監視用の付属水準点標石3点で構成。指定部門は「産業・交通・土木」部門で、名称は設置時の「水準原点」となる。歴史的、建築的な価値が認められた。測量分野の建造物では初めての重文指定となる。
明治政府が1869(明治2)年に近代測量を行う機関として「民部官庶務司戸籍地図掛」(現国土地理院)を設置してから今年で150年。水準原点は1891(明治24)年、参謀本部陸地測量部によって設置されてから、標高を決めるための測量の統一的な基準として重要な役割を果たしてきた。
石造りの水準原点標庫は工部大学校造家学科(現東京大学建築学科)1期生の佐立七次郎が設計。ドーリス式ローマ神殿形式で現存する都内最古の近代洋風建築となる。
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