2019年10月18日金曜日

【IR事業者らから提案募る】横浜市、IR誘致で民間事業者からコンセプト募集

山下ふ頭の全景(提供:横浜市港湾局)
 カジノを含むIR(統合型リゾート)施設の誘致を8月に正式表明した横浜市は、民間事業者から施設計画などの提案を募る。「(仮称)横浜・山下ふ頭における特定複合観光施設設置運営事業」の実現を目指し、事業全体の方針や施設コンセプトなどで提案を求める。

 参加できるのは▽IR施設の開発・運営実績がある事業者▽複合施設の開発実績を持つ事業者▽施設の開発・運営に導入可能な技術、ノウハウを保有する事業者-の3者。各事業者からの提案を参考にして、市はIR整備法に基づく実施方針を取りまとめる方針だ。

 コンセプト提案への参加要件はIR開発運営事業者、複合施設開発事業者、新技術・ノウハウ保有事業者で個別に設定されている。IR開発運営事業者の場合、MICE(国際的なイベント)、ホテル、エンターテインメント、商業、カジノの全施設を含むIRを開発・運営した実績が必要になる。新技術・ノウハウの提案例にはスマートエネルギーや次世代交通システム、ギャンブル依存症対策、マネーロンダリング(資金洗浄)対策などを挙げている。

 提案を求める主な項目は▽事業全体の方針・計画(事業コンセプト、土地利用、配置など)▽施設計画(施設コンセプト、機能、規模など)▽運営計画等(施設運営計画、事業期間、スケジュールなど)▽懸念事項対策(依存症対策、治安対策、交通対策など)。提案内容の詳細は募集要項に記載している。

 IR開発運営、複合施設開発の両事業者は30日までに参加登録を済ませ、12月23日を期限に提案書を提出する。2020年1月~3月中旬に市と提案者による対話を実施する予定だ。新技術・ノウハウ保有事業者は11月15日が提案書の提出期限。必要に応じて12月中旬に対話を行う。市の担当窓口は政策局政策課。

 募集要項で市が示した事業スケジュールによると、20年をめどにIR整備法に基づく実施方針を策定・公表し、民間事業者の公募・選定手続きに入る。設置運営事業予定者の決定時期は20~21年ころ。IR開業は20年代後半、事業期間は40年と想定している。

 IR予定地域である山下ふ頭の所在地は中区山下町277の1ほか。敷地面積は約47ヘクタール。用途地域は商業地域で、建ぺい率80%、容積率400%が上限。

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