2019年10月3日木曜日

【初弾工事、施工は田中建設・青木あすなろ建設JV】双葉駅西1期地区復興拠点(福島県双葉町)、基盤整備が起工

 福島県双葉町がJR双葉駅西側地区に計画している復興再生拠点の基盤整備工事の起工式が1日、同駅前の現地で行われた。

 駅西側を「住む拠点」に位置付け、帰還町民のための住宅地を整備するほか、公共公益施設や商業施設などを建設する。都市再生機構が事業を受託し、初弾工事は田中建設・青木あすなろ建設JVが担当する。

 式には同町をはじめ、国や県、施工会社の関係者ら約100人が出席。冒頭のあいさつで伊澤史朗町長は「公営住宅を中核に近接して居住し、コミュニティーを形成するコンパクトなまちづくりを図る。避難住民のみならず、新たに住む人を呼び込み、共に街を育てる持続可能な街にしていきたい。新たな街だからこそできる先進的な取り組みにもチャレンジしたい」と話した。

 同町は全域が帰宅困難区域で、同駅西側地区の復興再生拠点は居住を可能にする特定復興再生拠点区域(約555ヘクタール)の一部。基盤整備に着手したのは駅前広場や住宅エリアを含めた第1期地区の12・3ヘクタール。道路や調節池、舗装工事を行う。公営住宅88戸を建設するほか、JR双葉駅の橋上化に合わせ、駅前広場を再整備する。商業施設などの公益的施設や公共施設の整備も検討中だ。

 公営住宅の設計は年内にも開始し、2022年春までに建設する。建設は県に代行業務委託する予定だ。西側区域は23・9ヘクタールが都市計画決定しており、今後第1地区を除く区域の土地利用計画を検討する。

 JR常磐線は来年3月に全線再開する予定で、双葉駅を含む一部区域の避難指示解除を目指している。22年春の特定復興再生拠点区域全域の解除が目標で、その後5年以内に約2000人が暮らすエリアにする。

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