2019年10月10日木曜日

【東京の今を見せる】森ビル、東京・六本木にアーバンラボ開設

東京の都市模型とプロジェクションマッピング、全周囲スクリーンで東京の今と未来を見せる
 森ビルは9日、東京都港区の六本木ファーストビル地下1階に開設した研究施設「森ビルアーバンラボ」を報道陣に公開した。縦15メートル、横24メートル、約200平方メートルサイズの東京の巨大模型と、模型を囲む360度の巨大スクリーンを設置。東京や都市のさまざまな映像を投映しながら、都市の変遷に伴う課題の理解や未来の考察を促す仕掛けを施した。

 巨大模型は1998年に虎ノ門、六本木エリアから作り始めた。年に2回のペースで更新し、現在は2019年の最新版となっている。建物の外観や地形の起伏、緑地などを1000分の1サイズで詳細に再現。範囲は都心を中心とする13区、約230平方キロメートル。建設を進めている虎ノ門・麻布台プロジェクトの関連施設、新国立競技場なども設置してある。高さ50センチの観覧席があり、模型の縮尺を考慮すると、ヘリコプターからの視点で眺められるという。模型は東京・六本木の六本木ヒルズから移した。

 アーバンラボでは、プロジェクションマッピングを駆使。約30台の高精細プロジェクターと最新鋭の映像技術を生かし、模型とスクリーンに映像を投映する。スクリーンは6メートル、26メートルのサイズが4面(計約620平方メートル)ある。

 東京の都市の変化を時代や時間帯ごとに分かりやすく紹介し、東京駅から新宿駅にかけて30メートル以上ある高低差や、緑被率が30%を超えている現状、用途地域、鉄道網などを色別に表示する。映像コンテンツは約10種あり、順次増やしていく。

 「東京のこれからのことを一緒に考えていただきたい」。森ビルの竹田真二営業本部オフィス事業部営業推進部営業推進グループ課長は、開設した狙いをそう語る。

 都市のあるべき姿や未来に関する研究、街づくり事業などに役立てていく。一般公開はしないものの、子どもたちが都市について考える機会を提供する場として活用することを視野に入れている。展示エリアにはニューヨークと上海の都市模型も設置してある。

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