◇まずは相手に関心を持つ◇
最初に配属された福岡支店での勤務も間もなく2年になる。福岡県内の糟屋地区や八女地区、糸島市などを担当エリアに公共工事の前払い保証手続きが円滑に進むようサポートするのが仕事だ。
300社ほどの顧客に信頼され、制度を安心して使ってもらえるよう「まずは『江下』の名前と顔を覚えてもらおう」と、一件ずつ電話して直接出向く活動を繰り返した。その中で「コミュニケーションは相手に関心を持つことから始まる」との思いが備わった。最近は名指しの電話も増えた。受話器から早急な対応への感謝の言葉が伝えられるのを聞くと「正直うれしい」と笑顔で語る。
長崎県佐世保市出身。長崎大学経済学部で学んだ。公共工事を相手に仕事をするとは考えてもいなかったが、「働くなら多くの人の役に立ちたかった」という。学内の面接会で「私という『人』に興味を持っていただき、自分を出すことができた」。それが複数の内定の中から最終的な就職先を選ぶ決め手にもなった。
仕事の一環で災害復旧現場を見たことがある。建設業が「人々の暮らしの大事な部分を支えている」ことを再認識した。間接的だがそこに関わっていることが「やりがいとなり、誇りでもある」。
中高大の10年間、吹奏楽部でトロンボーンを担当。「ジャズ、オーケストラ、吹奏楽といろいろ関われるところが好き」。今も友人が所属する楽団に年1回ほどエキストラで出演している。
(えした・まお)
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