2020年2月21日金曜日

【回転窓】評価軸はどこか

3月からテレビ視聴率の調査方法が刷新される▼調査方法を全国で統一し、一部地域にとどまっていた録画による視聴率測定も拡大するそう。全国単位での視聴率データも提供される。フジテレビの遠藤龍之介社長が「視聴率の指標が変貌していく」とコメントしていた▼「(同業他社である)民放の外と競わないといけない」とも。かつてはお茶の間に家族がそろいテレビを見ていた。そうした時代は他局との争いがメインだった。サブスクリプション方式の動画配信サービスなどが普及し状況は一変。狭い世界での争いだけでは済まなくなっている▼東海テレビが製作したドキュメンタリー映画「さよならテレビ」が話題だ。視聴率に一喜一憂し、働き方改革が叫ばれる中で労働環境の改善などにもがく最前線の姿を赤裸裸に描いた。「華やかだと思っていたテレビ局だけど、私の会社と変わらないことを知りました」。同局にはそうした感想が寄せられているという▼外部からどう見られているか、本当の意味で戦うべきフィールドはどこか。それは多くに共通する本質。評価軸の多様化が進むからこそ、突き詰める必要がある。

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