◇地元に貢献できる仕事を◇
約600人の聴衆を前に話す機会があった。昨年11月に都内で開かれたビジネスイベントで東芝エレベータのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の取り組みを紹介した。これだけの大人数を前に話すのは初。講演を聞いてくれた男性から「うちの会社でもやってみたい」と声を掛けられた。自分の話が営業につながった気がしてうれしかった。
宮城県名取市出身。子どものころは物件の折り込みチラシを見るのが好きだった。高等専門学校に進学し建築を学んだ。「CADを勉強するのが好きだった」と当時を振り返る。就職活動の時、頭に浮かんだのが姉だった。生まれつき障害があり、車いすを使っていた。「何か貢献できることはないか」。考えた末に選んだのは、車いすでの移動に欠かせないエレベーターのメーカーだった。
2015年に入社し設計業務に2年半関わった後、現在の部署に異動した。東芝エレベータのBIMの宣伝と、実際に導入した顧客の窓口を担っている。異動前と比べ、前面に立って顧客と話す機会がぐんと増えた。「顧客とのじかのやりとりが新鮮」と笑顔で話す。
客先に行くときはさまざまなパターンの資料を用意。分かりやすく説明し、顧客の質問に的確に答えることを心掛けている。将来の目標は地元に貢献する仕事をすること。「地元でも有名な大きな建物に関われたら」と前を向く。
(エンジニアリングセンターBIM設計担当、しもかわら・けいこ)
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