三菱地所は17日、JR東京駅前で推進する複合開発「東京駅前常盤橋プロジェクト」の計画概要を公表した。
街区の名称は「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」とし、総延べ約74万平方メートルの施設群を設ける。施設群のうち最大規模の延べ約54万平方メートルの「Torch Tower(B棟)」は、三菱地所設計で設計が進んでいる。施工者は決まっていない。
計画地は千代田区大手町2、中央区八重洲1にまたがる約3・1ヘクタール。三菱地所が個人施行者を務める「大手町二丁目常盤橋地区第1種市街地再開発事業」で、整備が進んでいる。
B棟は地下4階地上63階建て延べ54万4000平方メートル。高さ約390メートル。主用途はオフィス。低層部に店舗や、MICE(国際的なイベント)に対応する約2000席のホールを配置する。約100室の国際級ホテルを高層部に誘致する。地上1~8階を結ぶ、延長約2キロの空中散歩道や、約2500平方メートルの屋上庭園も整備する。2023年度の着工、27年度の竣工を目指す。街区内では「常盤橋タワー(A棟)」も建設中。規模は地下5階地上40階建て延べ14万6000平方メートル。事務所や店舗が入る。設計・監理は三菱地所設計。戸田建設の施工で21年6月末の完成を見込む。延べ約2万平方メートルの「変電所棟(C棟)」、延べ約3万平方メートルの「下水道局棟(D棟)」も整備している。
A、Bの両棟の間に約7000平方メートルの屋外広場を設けるなど、屋外空間は街区全体でおよそ2ヘクタールに及ぶ。屋外オフィスやリフレッシュの場として活用してもらい、ニューノーマル(新常態)の働き方に対応する。
17日に都内でプロジェクトの説明会を開いた。三菱地所の吉田淳一社長は「事業コンセプトは『世代や国境を越えて、日本を明るく元気にする』。コロナ禍などによって停滞感が漂うからこそ、あえて明快なコンセプトにした」と説明した。トウキョウトーチを拠点に「(地方自治体などと連携した)参加型の街づくりを通じて地方と都心をつなぐ役割を担い、日本を元気にしていく」考えを示した。
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