◇ギャップを武器に信頼獲得◇
建設技術者を中心にした人材派遣会社に入社し2年目。営業担当として、とにかく深く考え一度決めたら迅速に動くことを心掛けている。あらゆる職種に通じるが、実践できる人は少ない。
入社後に担当したのは求職中の技能者と面談し、顧客である建設会社の現場に派遣する仕事だった。
男性が多い建設業界。営業活動では「女性じゃ話にならない。男性の人いない?」など心無い言葉を何度も投げ掛けられ、性別の壁を感じた。
サポートする技能者はこちらの話に耳を傾けてくれない。顧客の信頼もなかなか得られない。どうすればいいのか困り果て、考え抜いた末にギャップを武器にする方法を思いつく。「男性よりも建設業界のことを勉強し、動き回れば良い印象が広がるはず」。分からないことがあればとにかく「職人さんや顧客にたくさん質問した」という。
単身赴任者には会社が生活用品などを支給している。通常は郵送だが、自分の手で赴任先まで届けた。今では当初担当替えを要求した人から「中山さんの方が俺をよく分かっている」と言われるまでになった。
入社するまで建設とは無縁だった。「大きな金額が動く業界に魅力を感じた」ことから、グループの中で建設業界への人材派遣に特化した会社への配属を希望した。「女性初の管理職になる」のが今の目標だ。
(なかやま・はるき)
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