三上祐三氏(親族提供) |
東急文化村オーチャードホールなどの設計を手掛けた建築家の三上祐三(みかみ・ゆうぞう)氏が8月27日、老衰のため死去した。東京都出身、89歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は次男の陽三(ようぞう)ゲオルク氏。お別れの会などは未定。
1956年東京芸術大学美術学部建築科卒、前川國男建築設計事務所入所。58年ブリュッセル万国博覧会(ベルギー)の日本館プロジェクトのため渡欧。同年デンマークのヨーン・ウツソン事務所に移り、シドニーオペラハウス(オーストラリア)の設計に携わった。62~67年は英国の設計事務所に所属。オペラハウスの屋根構造やタイル仕上げなどの設計を担当した。
68年の帰国後、73年にMIDI綜合設計研究所を設立。東急文化村オーチャードホール(東京都渋谷区)のほか、鹿島KIビル(同港区)、東京イースト21(同江東区)、志木ニュータウン(埼玉県志木市)などの設計を手掛けた。94年まで東京芸大建築科の客員教授を務めた。著書に『シドニーオペラハウスの光と影 天才建築家ウツソンの軌跡』(彰国社、2001年)などがある。
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