台風シーズンが本番を迎えた。沖縄・九州地方に接近した台風9号に続き小笠原近海の熱帯低気圧が台風10号に発達した。進路は日本列島に向かうことが予想され厳重な警戒が必要になりそうだ▼台風の発達と勢力増大に影響を与える海面水温。気象庁は1日、日本の南にある海域で8月の平均海面水温が記録の残る1982年以降で最も高くなったと発表した。9月も高い状態が続く見通しから、台風が勢力を増しながら日本に接近する事態が起こると考えられる▼東・西日本の太平洋側に接近する台風の数も増加傾向にある。太平洋高気圧の北や西への張り出しが強まった結果、高気圧の縁を回るようにほぼ北東に進む台風のルートが、太平洋側の沿岸近くにずれたのが要因のようだ▼いずれにしても大雨や暴風による災害が大きくなるリスクが一段と高まっていることは明らか。油断をせず最悪のケースを想定した迅速な対応が市民の安全の確保には欠かせない▼災害大国の日本。かじ取りを担う新しいリーダーには、感染症対策や経済の立て直しと合わせ、防災・減災や国土の強靱化にも引き続き力を尽くしてほしい。
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